47. 傷だらけのピッチャー
8月26(土) 18:00 ヤフオクドーム
ロ 0 2 0 1 0 0 1 2 0 6
ソ 0 0 0 1 0 0 1 0 1 3
ソフトバンク20回戦(6勝14敗0分)
勝║涌井(4勝6敗0S)
敗║千賀(11勝3敗0S)
継投
ロ║涌井○ チェン❌ 有吉△ 南❌
大谷❌ 内❌
ソ║千賀 寺原 嘉弥真 モイネロ 岩嵜
本塁打
ロ║角中4号(2回表2ラン)
║ペーニャ7号(7回表ソロ)
ソ║上林12号(4回裏ソロ)
ホークス打線が、マリーンズのように見える。打線は水物とはよく言ったものだ。得点圏にランナーを進めながらも、決定打が出ず、残塁の山を築いてしまい11残塁。
千賀の胸の内は?
2ヵ月も勝利の女神に、見放されている我がマリーンズのエース涌井。立ち上がりは良かったのだが、やはりピリッとしない。無駄なフォアボールで、ランナーためたり、追い込んでおきながら1発食らったり。もしかすると涌井が一番、飛雄馬体質(球質が軽い)なのかもしれない。
近頃の涌井・・・
5回持たないことが多い。スタミナが問題なのか?上半身だけで投げてるような気もする。しかも、身体が重たそうに見える。少しウエートを絞ったらどうだろうか?とは言え、あの涌井夫人ではムリか。
スタミナが問題なのであれば、投球練習より、走り込みを重点においた方がいいと思う。ようやく勝てはしたが、手放しで喜べるような内容ではない。いつものように、6回以降も続投なら、確実に負けだった。伊東監督の親心に感謝すべきだろう。
しかし、毎度毎度ではあるが、その後のリリーフ陣が情けない。ヤフオクドームに台風ならぬ、ノーコンの嵐が吹き荒れていた。いい加減、私も疲れてきた。毎日のように、ノーコンノーコンと喚き続けている(笑)構えるキャッチャーも気の毒だ。
もしも今、里崎智也が現役なら全投手陣に、雷が落ちてるところだ。想像しただけでも、恐ろしや。サトは現役時代、ミットを微妙に動かして、ボールをストライクに見せ、審判の目をごまかしていた。しかし、この高等テクニックは、サトが並外れた捕手だったからであって、今のタムや吉田には要求できない。
何せ、マリーンズのピッチャーは、構えたところに球がこない。たとえ、来たところで球威がないから打たれる。もう、踏んだり蹴ったりお手上げ状態なのだ。
ピッチャーから、キャッチャーまでの距離。つまり、ピッチャーズプレートから、ホームベースまでの距離は18.44mだが、マリーンズ投手陣には恐らく、それ以上の距離に感じてるんではないだろうか?
たしかに、今年の不調は涌井・石川らをを初めとする先発陣が勝てないことが原因だが、1番はリリーバー達の防御率の悪さ。特に大谷、益田、内らがセットアッパー、クローザーの役目を全く果たせていないこと。
大谷と内は8回、9回の押し迫った状況で登板してくる。同点にしても、僅差のリードにしても、失点を与えてはいけない場面。
登場していきなりフォアボールだの、デッドボールだの、ホームランだの、幾度となく同じミスを繰り返す。僅差で、特に得点能力の低い打線としては、8回9回の土壇場でゲームをひっくり返されると、リング上のボクサーのノックアウトと同じダメージだ。
抑えのピッチャーを火消しと言うが、ここのピッチャー達を見る限りでは、火付け。しかも、火に油を注いでいるようにしか見えない。
「お巡りさん、放火犯です。逮捕して下さい。」
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確かに先発は不甲斐ない。それでも、ヨレヨレになりながら5イニングは投げている。それをたった1イニングしか投げないリリーフが台無しにする。
「打てない、打てない」と罵倒され続けているバッター陣が、必死の思いでもぎ取った得点を簡単に失い、先発投手の5イニングを無駄な労力に変えてしまう。
80年代・・・
抑えにセットアッパーだの、クローザーだのの括りがなかった時代。抑えの切り札は2イニング投げた。今のピッチャーが、1イニングもまともに抑えられないところを2イニング完璧に抑える。
ドラゴンズの守護神・牛島
ジャイアンツの鹿取大明神
今のリリーバーは、疲労だの、登板肩がどうのと、軟弱極まりない。大魔神も、牛ちゃんも、鹿取も、津田も投げれば投げるほど、肩の調子が良くなったというではないか。何とも、情けない・・・
勝負どこでのコントロールと、佐々木や牛島みたいな威力あるフォーク、元ジャイアンツ西本聖のシンカーのような、ここぞという場面での決め球がないというのは、かなりの泣き所。そして、何より、闘志と気迫に欠けている。
「何が何でも、抑えてやる」
「打たれるもんか」
今にも泣き出しそうな自信なさ気の顔。口には出さなくともわかる。
「打たれるかもしれない」
だから観ている方も、「どうせ打たれるよ」と捨て鉢になってしまう。多分、絶対に抑えてくれると信じることができるマリーンズのリリーバーは、松永ひとりだけなんじゃないか?
いっそのこと、松永をクローザーに・・・と思うのだが、そうなると早い回に先発が崩れた場合が困る。たぶん、伊東さんも私と同じようなことを考えているのでは?
困った時の松永
ルーキー有吉も、ソコソコ頑張ってくれているが、やはり突然のノーコン病の発作が起きると、どうにもならない。南は、立派な体格の割に球質が軽く、ピンポン球のような被弾癖。
そんな時は正に、困った時の松永なのだ。ひ弱なマリーンズ投手陣には、珍しい強気のピッチャー。大学の後輩、益田も強気と言われるが、彼は空回りするタイプで案外、精神面で打たれ弱い。
デビュー当初から、私は松永の人を食ったようなマウンド度胸が好きだった。マウンドのピッチャーは、孤独だという。その孤独に勝てたものこそ、真の勝利者となれる。
フォアボール出そうが、ヒット打たれようが、われ関せず。ランナー出しても点さえ与えなければいいと言いたげな、ふてぶてしさ。
松永は・・・タイプは違うが、ライオンズやジャイアンツで活躍した涌井以上のポーカーフェース。『鉄仮面』加藤初さんに似ているかもしれない。
やはり、ピッチャーはポーカーフェースで、心臓に毛が生えてる方がいい。内も状態が良ければ、このタイプだろうが、今一つ奮わない。
毎年シーズンの半分以上は故障で休んでいた内だが、今年はここまで一軍でプレイできている。よく言われ続けていたこと、「怪我さえしなければ、結果を残す男」
しかし、今シーズンに限っては、結果を残せていない。恐らく、長いシーズンを過ごしたことがないのが原因なのかもしれない。ペース配分がわからないのだろう?
内に限らず地味ではあるが、個々にいいものを持った投手が多いのに、その実力の半分も出しきっていない。まるで、氷山に例えられている潜在意識のようだ。ほんの少し覗かせている氷山の頭の部分5%ぐらいの能力が、普段私達が意識してる感覚、顕在意識。残りの95%海底奥深く沈んだ能力を潜在意識という。この力を呼び覚ますことが出来れば・・・
悟空に、超神水飲ませたカリンさまのような有能な指導者に恵まれさえすれば・・・
ほんの少しだけポンと押し上げてくれさえすれば・・・
伊東監督に続き、落合英二(英二っていう登録名何か嫌だ)も退任決定。次期監督も大変だが、ピッチングコーチも大変だ。このボロボロの傷だらけの投手陣を建て直すのは、東大入試より難しい。果たして、来期のマリーンズ。カリンさまが出現し、投手陣の潜在能力を呼び覚ますことができるのだろうか?
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